NewAir × Boveda 電動ヒュミドール(500本)レビュー
本気でコレクションを楽しむ人なら、乾燥した季節や湿度の高い夏の日に焦る気持ち、きっと分かるはずです。単なる保管だけじゃなく、大切な投資と、一本一本に込められた奥深い味わいを守ることが何より重要なんですよね。
ここ数週間、Newair x Boveda 500本収納の電動シガーヒュミドールを使っていますが、正直言ってこれは革命的です。Bovedaパックとの連携で湿度管理は「セットして忘れる」レベル、温度調整も抜群に安定しています。コレクションを丸ごと収納してもまだ余裕があるくらい。スペイン杉の引き出しは手触りも良く、滑りもなめらかです。しかも、オフィスに置いても見栄えが素晴らしく、設置も本当に簡単でした。
このNewair 840本モデルなら、シガーの管理が驚くほどラクになります。先進的なアクティブ気候制御を指一本で細かく調整できるので、まさに探していた安心感が手に入りました。
これはただの家電ではありません。家具としての存在感も抜群です。Peek-In仕様のスペイン杉引き出しと柔らかなLEDライトが組み合わさり、最高のシガーを飾るディスプレイケースとしても使えます。コレクターのために作られた一台ですね。では、細かい部分を見ていきましょう。
ヒュミドールレビュー
Newair x Boveda 500本収納ヒュミドールは、間違いなくプレミアムな保管ソリューションです。造りはしっかりしていて、Bovedaパック用の専用ホルダーが3つ、湿度ムラなく配置されています。デジタル温度調整も精密で(私は68°Fに設定しました)、特に気に入っているのはペグ式の仕切りシステム。ビトラごとにレイアウトをカスタマイズでき、付属のディバイダーで箱と単品を分けて整理できるのも便利です。天面の埋め込みハンドルは、開閉の滑らかさを高めるちょっとした工夫。ハイテク機能とクラシックなヒュミドールの使い勝手が絶妙に融合しています。
梱包
届いた時は、巨大な段ボール箱でびっくりしました。少し心配でしたが、開けてみるとヒュミドール本体は分厚いフォームパネルで完全にガードされていました。梱包の仕組みも秀逸で、箱の底が分離式になっていて、ロックストラップを切って箱の外側を持ち上げるだけで、フォームに包まれた本体がベースに残る形です。
すべての角度をチェックしましたが、私のユニットは本当に完璧でした。傷や擦れ、欠点は一切なし。
フォームを外した後は、友人のReidに手伝ってもらい設置しました(なかなかの重量感です)。あとはドアを開けて、説明書・鍵・付属品バッグを取り出し、引き出しを固定しているテープを剥がすだけ。これで完了です。
セットアップ
棚はすべて装着済みなので、実質的な「組み立て」はハンドルを取り付けて電源を挿すだけ。超簡単です。
ハンドルの取り付けは1分もかかりませんでした。ドア内側のゴムパッキンをめくるとネジ穴が2つ現れるので、そこにネジを通すだけで完了です。
シーズニング
Newair x Bovedaモデルなので、すぐに使えると宣伝されています。シーズニング不要というのは大きなメリットですね。
とはいえ、私は昔ながらのやり方が好きなので念のため軽くシーズニングしました。小さなボウルに純水を用意します。
ワンポイント:必ず蒸留水か純水を使いましょう。水道水はミネラルや不純物が含まれていて、木の導管を詰まらせたり、最悪の場合シガーにカビ臭や雑味が移ることもあります。
新品のマイクロファイバークロスを水で湿らせ、スペイン杉の棚・引き出し・壁など露出部分を丁寧に拭いていきます。木を濡らしすぎず、うっすら水分が乗る程度で十分です。
この作業が楽だったのは、NewAirの引き出しが完全に引き抜ける仕様だから。奥の隅々まで無理なく手が届きます。
すべて拭き終えたら、ドアを閉めて24時間そのまま放置して安定させます。
外観
NewAirは本体の設計をかなり最適化しています。壁はしっかり断熱されているのに、外寸が大きすぎず内部スペースが広く取れるのが特徴です。ブラックの仕上げはシャープでプロフェッショナルな印象。まさに高級家電という雰囲気です。
内部
内側こそ、このモデルの真価が発揮されます。引き出しの造りは美しく、ドアを開けた瞬間に広がるスペイン杉の香りが格別です。以前のモデルよりも高級感が増した印象ですね。
引き出しにはローリングスライド機構が使われていて、これが本当に快適。コレクションの出し入れがスムーズでストレスフリーです。
引き出しが最後までしっかり引き出せるのも大きなポイント。奥にしまったシガーも、他を動かさずに取り出せます。
スライドの抵抗も絶妙で、ソフトクローズのような感触。引き出しが勝手に動いたり、勢いよく閉まったりしないので、じっくり選ぶときにも安心です。
収納力
このモデル最大の魅力は、何と言っても収納本数。とにかく大量のシガーが入ります。
サイズもかなり大きめ。以前のヒュミドールより奥行きも高さも増しているのに、床に置いたときの外寸はそこまで変わらないのが驚きです。
加湿システム
Bovedaとの提携が肝心です。専用ホルダーが3つ付いていて、乾燥する冬場でも全体にしっかり湿度が行き渡ります。
加湿器の調整
正直、調整らしい調整はほとんど不要です。キャリブレーションも迷うことなし。
上部のコントロールパネルで、常に内部の温度と湿度がはっきり表示されます。
「モード」ボタンを押して、上下の矢印で理想の温度を設定するだけ。あとは自動で管理してくれます。
他のボタンは3つだけ。電源、華氏・摂氏の切り替え(カナダの友人Wesleyが喜びそう)、そして内部LEDライトのスイッチです。
本当に、それだけです。
この840本モデルは、加熱・冷却システムとBovedaによる湿度管理が連動し、シガーに最適な安定環境を作り出します。
温度設定
もちろん温度調整機能付きで、内部ライトは柔らかな白色です。
これだけ大きなユニットだと、上下で温度を均一に保つのが難しいものですが、Newairは特に温度管理が素晴らしいです。
私は65度に設定し、Bovedaパックで湿度69%を目指しました。
自分でキャリブレーションしたセンサー(Boveda ButlerとXikarの湿度計)を使い、5日間かけて性能をチェックしました。
センサーをどこに置いても(上段棚でも下段引き出しでも)、温度は64~66度で安定していました。
家の暖房がオンオフを繰り返し、室温が65~74度まで上下した中でも、この安定感は本当にすごいです。
コンプレッサー冷却と内蔵ヒーター(Opti-Tempという名称)が、温度管理の不安を完全に解消してくれます。
サーモスタットは54~72度まで調整でき、頑丈なドアシールと二重ガラスで外気をしっかり遮断します。
冬の寒い時期でも、夏の猛暑でも、シガーは最高のコンディションで保管できます。
総評
NewAir NCH840には本当に満足しています。Bovedaとの組み合わせがとても賢く、シンプルな仕組み(パック用ホルダー)ながら効果は抜群。理想の湿度に合わせてパックの数だけ注意すればOKです。
温度管理も一切ブレません。
昔の電動ヒュミドールでは温度の安定性に不満がありましたが、Newairはその悩みを完全に解決してくれました。
そして収納力も文句なしです。
レイアウトの自由度も特筆すべき点。下段の引き出しは特大サイズで、Padronの箱を3つ入れても余裕。スライド棚は奥行きも幅も広く、単品のシガーをずらっと並べられます。
結局のところ、私は満足しています。そして、シガーたちもきっと喜んでいるはずです。