Amerigo 高級ヒュミドール:実容量/湿度安定/パッキンを検証
総評
この小型ヒュミドールを数週間使ってみましたが、率直に言ってデスクに置くにはかなり見栄えの良い一品です。まず気づいたのはシールの密閉性で、価格からは想像できないほどしっかりしています。頑丈なので持ち運びもできそうですが、やっぱりオフィスのデスクに置くのがしっくりきます。内部はすべて手作りのシダー材で仕上げられていて、仕切りも付属しているので葉巻の鮮度もばっちり保てます。
⭐Amerigo Luxury Humidor レビュー
仕様
種類: デスクトップヒュミドール
容量: ビトラによって異なりますが、25~50本収納可能です。
主な特徴: PUレザー調仕上げ、アクリルガラス天板。
メーカー: Amerigo
原産国: 中国
サイズ(幅/奥行/高さ): 11/10.5/5.5インチ
内部・素材: PUレザー、シダーライニング、アクリルガラス
ロック: なし
引き出し: なし
トレイ: なし
ライト: なし
加湿機能: 丸型加湿器付き
ヒュミドールメーター: アナログ式ヒュミドールメーター付き
水タンク容量: 水タンクは付属していません
温度計: なし
温度調整: なし
換気: なし
騒音レベル: 0dB
電源: 電源不要
これから葉巻を始める方には間違いなくおすすめです。高級感のあるクラシックな見た目で、初心者でも「分かっている感」が出せますし、実際に葉巻のコンディションもきちんと保てます。容量も初心者にはちょうど良いです。正直、ベテランの私でも1週間分の葉巻を手元に置いておきたい時にはぴったりですし、大型キャビネットを使うほどでもない時に重宝しています。
一番気に入ったのはPUレザー仕上げです。手触りが柔らかくて高級感があり、ステッチも綺麗。友人のノーランも一目見て本革だと思ったほどです。それに、デスクトップ用ならデジタルよりもクラシカルなアナログ式ヒュミドールメーターの方が雰囲気に合います。
アクリルの天板は見た目だけじゃありません。中のコレクションをすぐに確認できるので、葉巻の状態も一目で分かりますし、次に何を吸おうか選ぶのも楽しくなります。シールを開けずに済むのも便利です。
- 使いやすいサイズで収納力も十分。
- 丁寧な手作り仕上げ。
- ゴムパッキン付きのヒュミドールメーターで、扉を開けずに湿度管理ができます。
- 付属の加湿器だけでは50本すべてを長期間フレッシュに保つには追加の加湿が必要です。
Amerigo Luxury Humidor 動画
梱包・配送
梱包はとても丁寧で、全く問題ありませんでした。箱の中にはしっかり保護されたヒュミドール本体、ヒュミドールメーター、丸型加湿器、説明書が入っていました。シンプルで気持ちの良い開封体験でした。
Amazonで購入しましたが、プライム会員なので送料も返品も無料。安心感が違います。

外観
高級ヒュミドールらしく、手作業で仕上げられているのが分かります。PUレザーの外装は、よくある木目調とは違った雰囲気で個性があります。ステッチも指でなぞると均一で、細部まで丁寧に作られているのが伝わってきます。
サイズは幅11インチ、奥行10.5インチ、高さ5.5インチ。デスクトップ用としてはちょうど良い大きさです。葉巻も十分に収納できるのに、デスクを圧迫しません。Smoke Dockの灰皿やカッターを置くスペースもちゃんと確保できます。
前面にはアナログ式ヒュミドールメーターがあり、見た目も良いです。天板は大きなクリアアクリルウィンドウがメインになっています。
内部
いい意味で予想通り。開けた瞬間、スペインシダーのスパイシーな香りが広がります。内部は全面シダー材でライニングされていて、仕切り板も1枚付属。マデュロとコネチカットを分けて保管できるのが便利です。
正直、小型ヒュミドールにもバッテリー式のライトや換気システムが付けば最高なのにと思います。価格的に夢物語かもしれませんが、いつか実現してほしいですね。
このサイズなので水タンクを置くスペースはありません。付属の加湿器パックに頼る形になりますが、その辺りは後ほど詳しく説明します。

セットアップとシーズニング
セットアップの工程を全部記録しました。開始から完了まで13日かかりました。まず、内部全体をきれいな湿った布で拭いて、シダーの粉を取り除きます。その後、ヒュミドールメーターをキャリブレーションし、小さなコーヒーカップに蒸留水を入れてシーズニングを開始しました。
| 日数 | RH_%(おおよそ) |
|---|---|
| 0 | 41 |
| 1 | 50 |
| 2 | 60 |
| 3 | 62 |
| 4 | 65 |
| 5 | 64 |
| 6 | 67 |
| 7 | 67 |
| 8 | 68 |
| 9 | 69 |
| 10 | 70 |
| 11 | 71 |
| 12 | 72 |
| 13 | 75 |
| 14 | 73 |
| 15 | 69 |
| 16 | 70 |
ネットでよく見る「塩テスト」は正直うまくいったことがありません。私はBoveda派なので、One-Step Calibration Kitを使いました。手間いらずで精度も高いです。食塩で75%RHを狙うのは、結局のところ勘に頼るしかありません。

アナログ式ヒュミドールメーターの数値は、手持ちのSMARTROデジタルとほぼ一致していました。これは予想以上で、セットアップもスムーズでした。箱が76%RHで安定したらカップを取り出し、葉巻を入れて、付属の丸型加湿器(事前にチャージ済み)に切り替えました。
容量
公式では25~50本とのことですが、実際には「ビトラ次第」です。ロブストやトロなら25~30本程度が現実的。50本詰めるならかなり小さめの葉巻でないと厳しいです。デスクトップ用としてはちょうど良い容量で、普段吸うローテーションを保管するのに最適。もっと収納が必要ならキャビネットタイプが必要ですね。

シール
Amerigoの真骨頂はここです。昔ながらの「ドル札テスト」で蓋を閉めて引っ張ってみましたが、札がしっかり挟まれて全く抜けません。シールの密閉性は抜群です。大きなアクリル窓が弱点になるかと思いましたが、ガラスとフレームの間に一切漏れはありませんでした。
加湿システム
標準的な丸型加湿器が付属しています。プラスチックケースの中にはクリスタルジェルが入っています。
使ったことがある方なら分かると思いますが、気温が高いほど湿度を多く放出し、低いと控えめになります。蒸留水を満タンにチャージすれば、2~3ヶ月は持つので、補充の手間も少ないです。

ヒュミドールメーター
Amerigoは前面にアナログ式ヒュミドールメーターを備えています。見た目もクラシックで雰囲気抜群です。ただ一つ気になるのは、「良い湿度範囲」が三角マークで示されていて、ぱっと見で正確な数値が分かりづらいこと。針がどの数字を指しているか、つい目を凝らして確認する必要がありました。
温度計
この箱には温度を測る機能はありません。温度も管理したい場合は、デジタル式のヒュミドールメーターを別途入れるしかありません。
サーモスタット
ここも機能なし。パッシブ型なのでクーラー機能はありません。大きなガラス天板があるので、設置場所には注意が必要です。直射日光やヒーターの近くは避けないと、温度変化に悩まされます。
パフォーマンス

テスト前に「犠牲葉巻」としてLa Flor Dominicana El Jockosを3本用意し、66%RHで保管していました。
付属の説明書には「水を入れるだけ」とありましたが、私は少し工夫して、丸型加湿器を蒸留水に2時間しっかり浸しました。ジェルがしっかり膨らむまで待ち、余分な水分はペーパータオルで軽く拭き取ってからセットしました。

結論から言うと、小さな丸型の加湿器でも10〜15本程度のシガーなら十分です。ただ、最大の50本近くまで詰め込もうとすると、正直これだけでは追いつきません。必ず2つ目の加湿器か、Bovedaパックを何枚か追加する必要があります。
内蔵の湿度計は、ちょっと変わった目盛りではあるものの、きちんと役割を果たしてくれました。それと、ガラストップは思った以上に便利で、いちいち蓋を開けて環境を崩すことなく、中のデジタル湿度計をチェックできるのが良かったです。
