葉巻が乾燥/過湿かを見分ける方法
シガーの湿度は「鮮度」を左右します。新しいシガー本来のフレーバープロファイルは、乾燥して古くなったシガーには現れません。
シガーが乾燥しすぎていたり、逆に湿りすぎていると、喫煙時に違和感があり、味わいも落ちてしまいます。吸う前に、香りを嗅いだり、軽くつまんでみたり、湿度計でチェックすることをおすすめします。
もしシガーが古くなってしまった場合は、しっかりとシーズニングされた高湿度のヒュミドールで復活を試みてください。きちんと管理されたシガーを吸うのは、誰にとっても至福のひとときです。ただし、シガーは天然素材なので、どれだけ丁寧に保管しても、寿命には限りがあります。
せっかくなら、古くなった煙草は避けたいものです。では、どうやってシガーの鮮度を見分ければよいのでしょうか。
この記事では、シガーの鮮度を保つためのポイントやコツ、アドバイスをまとめました。
それでは、さっそく本題に入っていきましょう。
シガーのチェック方法
シガーを適切な温度と湿度で保管するためには、コンディションの良いヒュミドールで管理することが大切です。
もしシガーが乾燥しすぎていたり、湿りすぎている場合は、加湿器や十分な湿度の環境で再加湿を試してみてください。理想的な保管湿度は64〜70%RH(相対湿度)です。時間をかけて丁寧に管理すれば、シガーは本来の状態に戻ってきます。

見た目だけでは、熟練者でない限り新鮮なシガーと古いシガーを見分けるのは難しいものです。より自分好みのシガーを選ぶために、いくつかの方法でチェックしてみましょう。
a. ヒュミドールのチェック
まずはヒュミドールの状態を確認しましょう。しっかりシーズニングされたヒュミドールなら、湿度は65〜72%で保たれています。これはほとんどのシガーに最適な環境で、湿度が高すぎてカビや雑菌が繁殖する心配もなく、乾燥しすぎてタバコがパサつくこともありません。
ウォークイン型やフル加湿システム付きでない場合は、定期的なヒュミドールのシーズニングが必要です。木材に適度な湿度を戻すことで、新しいシガーの受け入れや開閉、温度変化にも対応しやすくなります。

1年以上シーズニングしていない場合は、ヒュミドールの湿度が不足している可能性が高いです。そのままだと乾燥しやすくなり、シガーの品質が落ちてしまいます。湿度計でこまめにヒュミドール内の湿度を確認するのが、最も簡単な管理方法です。
Klaroシリーズのような一部のヒュミドールには、見やすいデジタル湿度計が内蔵されています。それ以外の場合は、シガーと一緒に湿度計を入れておけば、開けるたびに正確な湿度を測定できます。
湿度計が65%未満を長期間示している場合、シガーの状態が良くない可能性が高いです。ヒュミドールの管理は意外と簡単で、Woodronicのヒュミドールなら1年間しっかりシーズニングできるセットが付属しています。
b. 香りのチェック
ほとんどのシガーには独特のアロマがあり、それが魅力のひとつです。香りと味わいは密接に関係しているので、良いシガーは香りが喫味にも大きく影響します。

新鮮なシガーを嗅ぐと、アーシーな香りや、焼けたタバコ特有の香りがしっかり感じられます。タバコの葉、レザー、ウッド、スパイスなどが代表的で、古書のような香りを感じる方もいます。これらが感じられれば、シガーはまだ新鮮だと言えます。
一方、古くなったシガーは香りでも分かります。埃っぽさ、カビ臭、古い段ボールのような匂いが特徴です。
c. 味のチェック
シガーが乾燥しているか、劣化しているかは、実際に吸わなくても味で分かることがあります。良いシガーなら、口に含んだ瞬間にアーシー、フローラル、フルーティーなノートが感じられるはずです。逆に、古くなったシガーは金属っぽい、苦い、えぐみが強い、まるで土を口に入れたような不快な味がします。

d. ピンチテスト(つまみチェック)
ピンチテストは、シガーの鮮度を見極める最も簡単で効果的な方法のひとつです。手軽に状態を確認できるので、ぜひ試してみてください。
やり方は、親指と人差し指でシガーのフット(先端)を優しくつまみます。そのまま指をヘッド(吸い口)側へ、少しずつ移動させながら軽くつまんでいきます。

主に注目したいのは2点です。まず、しっかりとした弾力があり、適度な反発が感じられること。逆に、硬すぎたり、乾燥してひび割れたりする場合は、鮮度が落ちている可能性が高いです。もうひとつは、全体の質感が均一かどうか。もし全体的に乾燥している場合でも、再加湿すれば復活できることがあります。
ピンチテストの手順は以下の通りです。
- シガーに親指と人差し指を添えます。
- 軽くつまみます。力はほとんど必要ありません。
- もしシガーが割れたり、折れたり、パサパサ・乾燥している、あるいはラッパーが剥がれるようなら、乾燥しすぎています。
e. 見た目で湿りすぎ・乾燥しすぎを判断する方法
以下は、シガーが湿りすぎている、または乾燥しすぎている場合に見られる特徴です。乾燥しすぎたシガーの特徴:

- 見た目:ラッパーが触ると割れたり、ひび割れたりし、色がくすんでいたり、艶がなくなっていることがあります。
- 触感:本来の弾力がなく、硬くパリパリした感触になることがあります。
- 燃焼:バーンラインが乱れ、煙が辛くて焦げたような味になることがあります。
- ドロー:引き具合が重くなったり、逆にスカスカになってしまう場合もあります。
f. 湿りすぎたシガーの特徴
- 見た目:ラッパーの艶が不自然に強く、テカリやオイリーな印象が出ることがあります。
- 触感:通常よりも柔らかく、スポンジのようにふにゃっとした感触です。
- 燃焼:煙が重く湿っぽくなり、片側だけ燃えるカヌー現象や、中心だけ穴が開くトンネルバーンが起きやすくなります。
- ドロー:引き具合が重くなったり、極端に狭くなることがあります。

g. シガーの色
シガーの色合いからも品質が分かります。しっかり熟成・加湿されたシガーは、深みのある濃い色をしています。吸う前に色を確認するのも、品質チェックのひとつです。
h. タバコ葉の状態
タバコ葉の状態を観察するのも、乾燥具合を見極める方法です。乾燥しすぎていると、葉がもろくなり、曲げると割れてしまいます。また、色も本来より明るく変化する場合があります。

i. 着火してみる
乾燥しているかどうか迷ったら、実際に火をつけてみるのも手です。乾燥したシガーは着火しづらく、燃焼もムラが出やすいです。もしこれらの症状があれば、吸う前に再加湿を試してみてください。
まとめ
シガーが乾燥しているかどうかを見極める方法はいくつかあります。もし乾燥しすぎていると感じたら、これらの方法を使って状態を確認し、吸う前にしっかり再加湿することをおすすめします。
この方法で、より新鮮なシガーを楽しめるようになるはずです。
よくある質問
古いシガーは復活できる?
せっかくの良いシガーを捨ててしまうのはもったいないですよね。幸い、乾燥して古くなったシガーでも、場合によっては復活させることができます。ただ、どこまで劣化しているかによって結果は変わります。乾燥したシガーなら、吸うことはできます。一方で、カビが生えていたり、湿度が高すぎているものは、残念ながら復活は難しいです。