乾いた葉巻は吸える?
乾燥したシガーも吸えますが、苦味が強く、燃焼も速くなります。基本的には、乾燥したシガーを吸うのはおすすめできません。味わいやアロマ、全体のクオリティが大きく損なわれてしまうからです。シガーは丁寧に作られ、適切に保管することで本来の風味や香り、喫煙体験が保たれます。乾燥しすぎると、味や燃焼、ドロー(引き具合)など、すべての面で質が落ちてしまいます。
例えば、少し乾燥したシガーを手にしたとき、「これを吸っても大丈夫なのか?」と疑問に思うことがあるかもしれません。では、その点について考えてみましょう。シガーが時折乾燥してしまう理由や、そうした古いシガーに火をつけた場合の結果について理解しておくと良いでしょう。結局のところ、乾燥したシガーが「あり」か「なし」か、シンプルに判断してみましょう。

私はシガー歴20年の愛好家として、今日は乾燥したシガーや加湿についてお話しします。さっそくご質問に答えていきますね。
乾燥したシガーは吸えるのでしょうか?
技術的には乾燥したシガーも吸えますが、快適な喫煙体験は期待できないかもしれません。乾燥したシガーは苦味が強く、煙も熱くなりがちなので、適切に加湿されたシガーに比べて楽しみが半減してしまいます。
乾燥したシガーを吸うとどうなりますか?
乾燥した状態では均一に燃えず、葉の天然オイルも蒸発して失われます。乾いたシガーは吸っても美味しくありません。苦味が強く、燃焼も激しく、煙も酸味や苦味が際立ちます。なので、愛好家にとって乾燥したシガーは決して楽しいものではありません。乾燥したシガーの見分け方を知っておくことが大切です。
乾燥したシガーはそのまま吸うより、再加湿するのがおすすめです。エッセンシャルオイルは多少失われますが、シガー本来の風味が完全に失われるわけではありません。メーカーが意図した味わいそのものではなくても、捨ててしまうよりはずっと良い状態になります。

シガーが乾燥しているかどうかの見分け方
シガー好きなら誰でも、乾燥したシガーにがっかりした経験があるはずです。香りや味わいが失われてしまうからです。乾燥気味かもしれないと感じたら、こんなサインに注意しましょう。
a. ラッパーのひび割れ
乾燥したシガーのラッパーは割れやすく、もろくなります。紙巻き部分に明らかなひびが入っていたり、極端に薄くなっている場合は、湿度不足のサインです。
b. 強い苦味
乾燥したシガーは、完璧に加湿されたシガーにある繊細な味わいがなく、強い苦味だけが際立ちます。もし一服したときに苦い後味が残るなら、乾燥しすぎている可能性が高いです。

c. 燃焼ムラ
シガーは適度に加湿されていれば均一に燃えます。しかし、一方が極端に早く燃えてしまう場合は、乾燥している証拠かもしれません。
d. スポンジのような感触
意外ですが、乾燥したシガーは手に持つとスポンジのように感じることがあります。タバコ葉の乾燥で硬くなり、元々の柔軟性が失われてしまうのです。
e. 灰が崩れやすい
適度に加湿されたシガーは、しっかりとした灰が付きます。もし灰が簡単に崩れてしまうなら、加湿が足りていない証拠です。その場合、燃焼も安定しません。
f. ドローが重い
乾燥したシガーは、ドロー(引き具合)が重くなり、スムーズな一服ができなくなることがあります。煙がうまく出てこない場合は、乾燥している可能性があります。
g. もろく崩れやすい
乾燥したシガーはもろくなり、指で軽く転がすだけで粉々になることもあります。一方、適度に加湿されたシガーは柔軟性と弾力があります。
詳しくはシガーが乾燥しているかの見分け方
なぜシガーは乾燥してしまうのか?
a. ヒュミドールのメンテナンス不足
ヒュミドール内の湿度管理や定期的なメンテナンスが不十分だと、内部の湿度が下がってしまいます。加湿器の補充や管理が足りないと、十分な加湿環境が保てず、シガーが乾燥してしまいます。
b. 季節の変化
外気の湿度が低い季節は、ヒュミドールの機能にも影響します。
季節による湿度の変動に合わせて調整しないと、シガーが乾燥する原因になります。
関連情報:ドライシガーのガイド

c. ヒュミドール内の詰め込みすぎ
ヒュミドールにシガーを詰め込みすぎると、空気の流れや湿度の均等な分布が妨げられます。
例えば、シガー同士が密着しすぎていると、加湿器の効果が一部しか届かず、乾燥するものと加湿されるものが出てきてしまいます。
d. ヒュミドールの設置場所
高温の場所に置くと、湿気が蒸発して湿度が下がってしまいます。直射日光や熱源の近くは避けましょう。
温度が安定しないと、ヒュミドール内部の環境も不安定になりやすいです。
e. シールの不具合
シールが壊れているヒュミドールも問題です。湿気が逃げてしまい、湿度が下がってしまいます。
定期的にシールの状態をチェックし、漏れがあればすぐに交換することで、ヒュミドールのコンディションを保てます。
f. 加湿器の使い方が不適切
ヒュミドールやサイズに合った加湿器を選ばないと、加湿が均等になりません。
加湿器の種類が合っていないと、湿度が高すぎたり、逆に湿度が足りず、シガーが乾燥してしまうこともあります。
シガーを乾燥させないためのコツ
要するに、シガーを乾燥させないためには、やるべきことと避けるべきことがあります。
- ヒュミドールはしっかり密閉しましょう。ゴムパッキン付きの場合は、傷んでいないか確認してください。
- 湿度計を使って、ヒュミドールの湿度を管理しましょう。
- 加湿器も使えますが、家庭で使えるものがあれば利用しましょう。水漏れや破損がないかも必ずチェックしてください。
- シガーの乾燥を防ぐ最後の方法は、室温を約21度で保った部屋に置くことです。
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5. 乾燥したシガーの再加湿
乾燥したシガーも、再加湿することで最適な喫煙状態に戻すことができます。シガーは、摂氏21度・湿度70%前後で保管すると美味しくなります。簡単な方法でこの状態に戻すことが可能です。。
加湿用バッグを使うのも有効です。(Boveda One Year Humidor Bag レビュー)
乾燥したシガーは非常にもろいので、加湿はゆっくりと行うのがポイントです。
a. 乾燥したシガーの加湿方法
- 乾燥したシガーは、密閉できる容器に入れてください。
- ヒュミドールの外に出し、密閉できるプラスチック容器やジップ付きの袋に入れて保管します。
b. 加湿剤を追加する
シガーを入れたジップバッグやプラスチックケースに加湿器をセットします。まずは湿度62%の加湿バッグを使い、理想的には2〜3週間ほどそのまま寝かせてください。その後、湿度65%ほどのバッグに切り替えてさらに数週間置きます。最後に、湿度69%程度の加湿バッグへ移行します。湿度が70%を超えるとシガーに悪影響が出るので注意しましょう。
補足:シガーを直接加湿バッグに入れても構いませんが、湿度を徐々に上げていく手順は必ず守ってください。

c. シガーをヒュミドールに戻す
シガーの水分を回復させるには、ヒュミドールのシーズニング(調整)を行う方法があります。まず、蒸留水でヒュミドール内部を軽く拭き、濡らしすぎないようにしてください。拭いた後は、1〜2日ほど密閉しておきます。
次に、ヒュミドールのリザーバーに蒸留水かプロピレングリコール溶液を追加し、湿度が70%になるまでしっかり管理します。最後は、乾燥していたシガーを徐々に慣らしながらヒュミドールに戻してください。
6. シガーの乾燥方法
- 適した容器を選ぶ:シダー材の箱や、乾燥した通気性の良い容器を使いましょう。シダーはシガーに余計な香りを移さず、ニュートラルな環境を保つのでおすすめです。
- 湿度を管理する:容器の中に湿度計(ハイグロメーター)を設置して、湿度をチェックします。ベストな状態は湿度60〜65%程度。一般的なヒュミドールよりやや低めですが、喫煙前の水分調整にはこのくらいが理想的です。
- 乾燥にかける期間:ドライボックスの工程は通常1〜3日ほど。シガーを乾燥した容器に入れて、定期的に状態を確認してください。乾燥しすぎるとバーンラインが乱れたり、トンネリング(芯だけ燃える現象)が起きるので注意しましょう。
乾燥したシガーの加湿にかかる時間
乾燥したシガーの加湿は繊細な工程で、通常は数週間から1か月ほどかかります。元の乾燥具合や加湿方法によっても変わりますが、シガーを傷めないように湿度はゆっくり段階的に上げていくことがポイントです。
まとめ
乾燥したシガーは、できれば吸わないほうが賢明です。一度乾いてしまうと風味が落ちてしまい、バーンや味わいにも影響します。乾燥したシガーは刺激が強く、タバコ葉が均等に燃えず、満足度の低い喫煙体験になってしまいます。例えるなら、古いコーヒー豆で淹れたコーヒーを飲むようなもので、物足りなさを感じるでしょう。
シガーはヒュミドールでしっかり保管し、湿度を安定させることが美味しく楽しむための基本です。すでに乾いてしまったシガーは、吸っても満足できないことが多いですが、手間をかけて正しく保管・管理すれば、味わいも向上し、より豊かな喫煙時間を過ごせます。きちんと管理されたシガーは、やはり美味しさが違いますので、ぜひ意識してみてください。
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よくある質問
乾燥したシガーも保存は可能で、喫煙前に加湿することはできますが、元の味わいには戻りません。最適な保管方法はBovedaバッグやヒュミドールを使うことです。
ストロング系とマイルド系のシガー。ドライキュアドシガーは、乾燥状態で保管することを前提に作られています。これらは通常、100%タバコ葉で構成されており、インドネシア、スマトラ、ブラジル産の葉が使われることも多いです。ドライキュアドシガーはヒュミドール不要で保存でき、一般的なシガーよりも低い湿度でも品質を保てます。
シガーが過度に乾燥すると、品質や喫煙体験に様々な悪影響が出ます。脆さ、風味の損失、燃焼トラブル、物理的なダメージなどが挙げられます。
品質や風味、構造が損なわれる原因となります。具体的には、乾燥や割れ、エッセンシャルオイルの消失、燃焼不良、カビや害虫のリスク増加、呼吸器系への健康リスクなどです。